行政書士法改正(2026)に伴う農地転用手続きの規制強化について

「行政書士法の改正で農地転用手続きはどう変わるの?」「今まで依頼していた不動産屋や土地家屋調査士にも頼めなくなったの?」「新しい手続き方法や注意点を分かりやすく知りたい!」
そう思う方もいるのではないでしょうか。
2026年1月1日施行の改正行政書士法(令和7年法律第65号)により、無資格者が報酬目的で行う官公署提出書類等の作成がいかなる名目でも禁止され、違反時の罰則も強化されました。今後の農地転用手続きでは、行政書士の関与がこれまで以上に重要となります。
本記事では、この行政書士法改正の主なポイント、農地転用手続きへの影響、今後注意すべき点まで詳しく解説します。
1. 農地転用とは?
農地転用とは、農地を駐車場や住宅、商業施設等として利用するために、農地法に基づき行政庁へ許可申請または届出を行う手続きです。適切な手続きを踏まない転用は違法となり罰則対象となります。
2. 2026年改正行政書士法の主なポイント
2-1. 無資格業務への規制・罰則の強化
改正法では、行政書士または行政書士法人でない者が、報酬目的で官公署提出書類(例えば農地転用許可申請書)の作成を行う行為が、より明確に禁止されました(第19条)。「いかなる名目でも」無資格での書類作成業務は違法となり、法的リスクが一層高まります。
2-2. 両罰規定の整備
違法な依頼をした依頼者側も、行政書士法違反として罰せられる「両罰規定」が新設されました。書類作成を無資格者に依頼すること自体がリスクとなります。
2-3. デジタル社会対応と特定行政書士の業務拡大
行政手続きの電子化に対応した規定が新設。また、特定行政書士(一定の研修・試験を経た行政書士)の業務範囲も拡大し、不許可処分に対する不服申立てなど、より幅広い対応が可能となります。
3. 農地転用手続きはどう変わる?
これまで一部では、不動産会社や土地家屋調査士等が、依頼者の代理として農地転用手続きを報酬目的で行うケースも見られました。しかし改正後は「いかなる名目でも」無資格者による書類作成・提出代行が明確に禁止されます。
行政書士以外の専門家や業者に手続きを頼むと、依頼者も罰則の対象になるおそれがあるため、十分な注意が必要です。
実際の提出について
書類作成業務の独占が強化されたため、今後は農地転用など重要な申請手続きは必ず行政書士へ正式依頼しましょう。本人や家族による単なる持参(提出)自体に罰則はありませんが、報酬目的ではなく、かつ内容作成に行政書士が関与している必要があります。
4. 今後の手続き・注意点
- 農地転用など官公署提出書類の作成代行を依頼する場合、必ず行政書士(または行政書士法人)へ依頼する
- 無資格者への「名義貸し」や「アドバイスだけで実務を肩代わり」も違法取引となる可能性あり
- 依頼者も故意や重過失があれば罰則のリスク
- 法改正の内容や手続きの詳細は、都道府県行政書士会や役所に確認を
よくある質問(Q&A)
Q1. 家や親戚が手続きを手伝うのは違法ですか?
A. 報酬目的でない限り、ご本人やご家族のみが手続きをサポートすることは直ちに違法ではありません。ただし、専門的内容であれば行政書士に依頼した方が確実です。
Q2. 不動産会社や土地家屋調査士に代行を依頼したいです。
A. 報酬や謝礼を支払って作成・提出を依頼することは行政書士法違反となり、依頼者側も罰則対象となるリスクがあるため、絶対にやめましょう。
Q3. 罰則の内容はどうなっていますか?
A. 違反者には業務停止や罰金などの行政処分・刑事罰が科され、違法に報酬を受け取った場合はさらに厳しくなります。
Q4. デジタル申請にも行政書士を使うべきですか?
A. 電子申請やデジタル手続きも法律の適用対象です。IT対応が必要な場合も行政書士に相談しましょう。
農地転用手続きをこれから依頼する方は、法改正の内容を十分に理解し、安全・確実な申請のため必ず行政書士に相談することをお勧めします。
書いた人
仲次 達也(なかす たつや)
くまもとみけねこ行政書士事務所所長。熊本県出身。熊本県庁で18年勤務し、在職中に培った知識で許認可業務を得意としており、特に農地転用について精通しています。 事務所は誠実な対応と確実な書類作成を心がけ、顧客の問題解決をサポートします。 事務所の理念は「許認可に最善の一手」で、お客様に適確なアドバイスを提供し、最適な解決策を導きます。
